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元失業者の現在労働者 健康で文化的な最低限度の生活をめざす劣等社会人のブログ 世の中厳しいですが、がんばりましょう 大衆演劇と競輪初心者です
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11月8日
筑紫桃太郎一座 花の三兄弟で、私は17劇団目、通算29観劇目となった
この日は、土曜日だったし、けっこう入ってて80人くらいは観客がいたか
大入りが出た

第一部 芝居
外題 知らぬが仏 (劇団三枡屋 市川市二郎作)

<あらすじ>
芝居の冒頭、良い親分、丸屋勘三郎(博多家桃太郎 弟座長)が、敵対する一家の悪い親分(筑豊國太郎 頭取)に祭りの権利を奪うためだまし打ちされ、いきなり死んでしまう
舞台には、丸屋勘三郎が死体となり一人横たわっている
すると、坊さんの格好をした貧相な死神のへ八(筑紫桃之助 座長)が登場し、死体の肩をたたくと丸屋勘三郎が起き上がる
生きていたわけではなく、魂が分離して起き上がったのだった
死神のへ八(へはち)は、あなたは死んだのであの世につれていきます、ついてきてください
この世に未練を残した丸屋勘三郎は、納得できず死神に難くせをつけ恫喝し、あの世へ行くまで二日間の猶予をもらう

自分の一家に戻る丸屋勘三郎
死神をさらに恫喝し、子分にしてしまう
一家に丸屋勘三郎の妹と子分の新吉(玄海花道 花形)が戻ってくるが、自分の姿は彼らには見えない
そこへ、自分を殺した敵対する一家の悪い親分が子分を連れて訪れ、祭りの権利を渡せと脅す
新吉は、うちの一家の権利だから渡せない
すると悪い親分は、子分と計らい新吉を気絶させ、妹を拉致し連れていってしまった

魂となった丸屋勘三郎には、手も足もだすことができない
本来なら生身の人間に言葉を伝えることはできないが、死神の協力で、子分の新吉に、自分の無念を伝え、悪い親分をたたっ切れと命令することができた
新吉は親分丸屋勘三郎の長脇差を腰に差し、悪い一家に切り込みにいく
新吉一人では返り打ちにあってしまう、丸屋勘三郎は、死神と彼の仲間の貧乏神と疫病神を引き連れて新吉のあとを追うが・・・・

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<感想>
主役は、死神へ八(筑紫桃之助 座長)だが、丸屋勘三郎(博多家桃太郎 弟座長)も主役とみていい
筑紫桃之助 座長は、気弱なとぼけた味わいを見せて笑いを誘ってた
博多家桃太郎 弟座長は、江戸時代のやくざの親分というより、この喜劇に合うよう、暴走族のリーダー風な乱暴ものといった役作りをしていた
筑豊國太郎 頭取は、ベテランの余裕、アドリブを交えて自ら芝居を楽しんでいた感じ

魂になった丸屋勘三郎や死神は、生身の人間から姿が見えない設定なので、それを利用してやり放題
こよりを作って悪い親分の鼻の穴をつついたり、悪い親分の子分にヒゲを描いたりして、笑いを誘っていた
あの世の声をこの世の新吉に届けるために、死神に習って唇をプルプルしながらしゃべる桃太郎弟座長のくだりには、爆笑した

芝居の最後は、死神のへ八がこのように言う
「大丈夫ですよ、バレやしません。(死神の上司の)閻魔大王様でも、仏になることがあります。知らぬが仏!」
まるで落語の下げのような終わり方で終演し、観客はここでやっと外題の意味を悟るのである

さて、私は喜劇が苦手だが、この芝居には好感を持てた
そんなにたくさん笑ったわけではないが、SF的任侠喜劇時代劇とでもいうのだろうか、こういう芝居は初体験であり、新鮮であった
筑豊國太郎 頭取以外は、基本台本通り演じてて、ストーリーの中で笑いを起こそうという姿勢が感じられて、好感をもてた

比較的新しい新作だったこともいいね
あとの口上で、劇団三枡屋 市川市二郎が作った作品だということが分かった

落語でも、私は古典の大ネタを好むが、新作を作る噺家には好感をもっている
古典の大ネタだって、創作した当初は新作落語だったのである
伝統のネタを大事にするのはとても大切だが、創作するのも大切
その時代にうけるネタを作り未来に残る落語か否かは、時代が判断してくれる
落語の最近の新作は、いずれ淘汰され、ほとんどが50年後には、なくなっているだろう
創作した本人以外は、誰もやり手がないかもしれない
だが、たとえば柳家小ゑんが創作した、おでんの具たちが主人公の悲喜こもごもな人情喜劇落語「ぐつぐつ」だとか、創作した本人以外もネタとし、おそらく50年後も後世の噺家たちが語るであろう新作落語もあるはず

大衆演劇だって、伝統の芝居を演ずるのはとても大切だけれど、それにあぐらをかいているだけでは、逆に時代に取り残されてしまう
ほんのふた昔前は、連続殺人事件とかをモチーフに芝居を創作してたと聞く
そんな当時の芝居は、今は演じられてないと思うが、たくさん創作していれば、必ずいくつかの作品は、将来残っていくと思う
戦後の大衆演劇華やかなりしころは、座付き作家がたくさんの新作を書いてたというし、時代に左右されない真の傑作は今も各劇団で演じられているのだろう

もっとも時代が違うので、座付き作家なぞいなく、ほとんど休みもない大衆演劇の劇団員の人たちにとって、そんな余裕はないかもしれないけれど

それはともかくとして、安易な笑いに逃げず、ごまかさず、台本通りに演じて笑いを起こそうとしてるようにみえた花の三兄弟に、私は好感をもったのであった
願わくば次回、喜劇でなく悲劇を演じ、泣かせる芝居がみたいものである

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主役を演じた筑紫桃之介座長、口上風景
死神の扮装のまま
物腰も口調も柔らかく、私は好感が持てた

<追記>
2日前、テレビを観てると、フィギュアスケートの羽生選手が、練習で中国の選手と激突し負傷。ふらつく中出場し、5回くらい転倒した。だが倒れても倒れても立ち上がった、その姿は美しかった。痛々しかったが見事2着に入り、次のNHK杯で普段通りの滑りができたならグランプリファイナルにも行けそうだ。Yamagutijiji.comは、羽生選手を応援しています。


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